巨大な売り板が出た後の株価の動き
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デイトレをやっていると、突然、巨大な売り板が出ることがある。
株価が少しずつ上昇しているときに、突如巨大な売り板が壁のように立ちふさがり、株価の上昇を止める。
こういう場合、この大きな売り注文は、たいてい消えずに残る事が多い。
たまに売り板の一部が1円下とか2円下に移って、ばらけることもあるが、たいていはそのまま注文が出されたままだ。
こういう場合、株価がどういう風に動くのかというと、大きく分けて4通りある。
買いの力が弱い場合は、巨大な壁に押し戻されて株価が下がる。
巨大な売り注文板はそのまま残って、その数円ほど下で売買が進む。
というのも売りたい人は指し値を下げて売ってくるからだ。
右上の板の場合は、510円のところに巨大な売り注文が出ているが、1円下や2円下にも1万株ずつの売り注文があるが、これがそうだ。
買いに勢いがある場合は、巨大な売り板も少しずつ削られていって、最後には突破して株価が上がる。
こういう場合の歩み値(あゆみね)を見ていると、5,000株とか1万株とか、大口の買いがちょくちょく入っていたりする。
こういう風に、零細トレーダーが売って、大口トレーダーが買っている場合、大幅上昇になりやすく、大きな売りを捌いたら一気に上に放れる事が多い。
突如現れた巨大な売り板を、買いが何とか買い崩しても、そこで買いの勢いが途絶えて、逆に下がる場合もある。
そして買いの勢いが続かないと、また同じ価格のところに、同じくらいの分厚い売り板の壁が現れたりする。
酷い場合は、巨大な売り板が買い尽くされた瞬間に、今度は大きな売りがドカーンと連続して出てきて、株価が一気に数%も押しさげられたりする。
こういう場合は、仕手筋などに、カラ売りを仕込まれたと想像できる。
高値のカラ売りを買い上げさせておいて、カラ売りが約定したら、今度は手持ちの現物や買い玉をドーンと売ってきて株価を下げて、往復で稼ごうという魂胆らしい。
何かの材料が出て、それで急騰した株の場合は、こういう風に高値でカラ売りを仕掛けてくるカラ売り師も多い。
巨大な売り板で売値が抑えられた銘柄の5分足チャートの例
※510円のところに巨大な売り注文が並び、いったんは買いが勝って高値に抜けたのだが、そのあと猛烈な売りで株価が押しさげられた例。
再びまた510円のところに壁ができて、結局そのまま大引けになった。
因みにこの壁は、翌日になるとたいてい消えていたりする。