デイトレ 貸借倍率
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デイトレをしていると、急騰株を取り逃がすことが多い。
急騰株というのはたいてい、ドーンと買いが入って株価が上がり、そのあとずーっと揉み合いになる。
そこで売買のバランスが崩れれば、ストップ高にも貼り付くし、逆にドーンと売られて大陰線がでて、あとはジワジワ押しさげられるという展開の場合もある。
どちらにしても、急騰している銘柄は、デイトレでは狙いにくい。
安いところで蠢いていて(うごめいていて)、どこかのタイミングでドーンと噴き上がるのであれば、デイトレでも狙いやすいが、いきなり高値まで持って行かれると、高値づかみで大損するリスクも高い。
デイトレでは、一日の値幅が肝心なので、噴き上がったところで掴むと上は知れているし、下は相当ある。
出来ればマイナス圏で揉み合って居るところで買って、プラ転に向かうような動きをしている銘柄だと、リスクは少ない。
こういう急騰株狙いをする場合は、追撃買い(あるいはナンピン買い)が十分出来るような体制の時に限る。
うっかり高値を掴んでしまった場合、下げ止まって切り返しそうになってきたところで、ナンピン買いすれば大事故は防げる。
しかしナンピン買いする余力がない場合は、そういうふうな小細工も出来ないから、高値に持って行かれるとどうしようもない。
ただ急騰の理由に、貸借倍率(たいしゃくばいりつ)が絡んでいる場合は、どこかで切り返すはずだから、それを狙うという方法はある。
貸借倍率とは、信用売買のバランスのことだ。
信用買い残と信用売り(カラ売り)残のバランスが貸借倍率で、ほぼ同数ならば倍率は1.00前後になる。
通常は、信用買いの方が多いので、倍率は5.00とか10.00みたいに、1.00より大きな数字になる。
貸借倍率が0.5だと、カラ売りの方が信用買いより2倍多いということになる。
あまり大した材料でもないのに高値で買われている銘柄だと、カラ売り師達が寄ってたかってカラ売りを仕掛けるので、貸借倍率は0.4とか0.3といった数値となる。
さらに貸借倍率が0.10を下回ると、踏み上げ狙いの買いが入ってくるので、株価は下がりにくくなる。
踏み上げというのは、株価を吊り上げて、カラ売り側を締め上げて、高値で買い戻させるという方法だ。
普段、滅多に見ないような銘柄が高値で揉み合って居るような場合、カラ売りと踏み上げ狙いの買いが激しくぶつかり合っている場合も多い。
次のチャートは、土屋ホールディングス(1840)の五分足チャートだが、大抵こういう感じになる。
貸借良化の可能性がある5分足チャートの例(1840 土屋ホールディングス 2018/09/06)
前日の5分足チャートがこんな感じになっていた場合、カラ売りが溜まっていて、貸借良化している場合がある。
こういう場合は、どこかで踏み上げ狙いの買いが入ってくるので、デイトレでも押し目が狙いやすい。
ところが、毎日デイトレばかりやってると、貸借倍率なんか見なくなるので、見落としちゃうんだよね。