ナイアガラが出ると、上昇中でも売りが殺到する
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ストップ高銘柄は、どこかでナイアガラの滝のような、どでかい大陰線が出て、そこで上昇が止まることが多い。
グングン上昇する株というのは、大きな売りが出ても、すぐにまたそれを乗り越えて上がっていく。
ところが買い上がる勢いが弱いと、売り買いのバランスが大きく変わって、ナイアガラ状態が発生するらしい。
もちろん、買いの勢いが途絶えても、売りが出なければ株価は下落しない。
大きく上がる株というのは、株を買い付けた者が「まだまだ上がる」と思って売りに出さないので、買いの勢いが途絶えても株価が下がらない。
売買が殆ど無いような閑散銘柄でも、株価がゼロまで落ちないのは、安く売る人がいないからってことだろう。
つまりナイアガラのような大陽線が出る時には、売りたい人が大きく増えるってことだ。
「もう十分、高値になった」とか、「これ以上は上がらない」などと売買参加者が考え始めて売りに出すということらしい。
これはナイアガラがが起こった銘柄の5分足チャート。
ストップ高タッチの後、ナイアガラ発生の5分足チャート例
揉み合いの末にストップ高をつけて高値引けした銘柄の翌日のチャート。
さて、ナイアガラが発生する状況で良く目にするのが、
- 買い板が突然埋まらなくなる
- 売り込まれた後、買い板がすぐに埋まらない
- 売り板の総数がみるみる増える
気配値・板情報の変化からそれがわかる。
買い板でわかる?ナイアガラの前兆
ナイアガラが発生する場合には、2つのケースがある。
まず最初は、全く予期しない状態から、突然巨大な売りが出て、連鎖的に下がる場合。
これは大きな売りが出ると、逆指し値注文が連鎖的に発動して、玉突き状態で売りが出てしまうケースだ。
大引け5分前にナイアガラが起こると、ハッキリ言って逃げようがないので、自分も逆指し値注文を入れておくしかない。
一方、買い板が薄くなって起こるナイアガラには、前兆のような状態があるようで、何となくわかる。
というのも、売り注文と買い注文のバランスが、急に変わってしまって、売りがみるみる増え出すのだ。
株価が上がるときの気配値・板
たとえば楽天証券のマーケットスピードの「フル板」では、買い注文の総数と売り注文の総数が出るのだが、買いの方が売りよりかなり多い場合、株価は下がりにくい。
ナイアガラが始まる前の気配値・板
ところが売り累計が増えだして買い累計と同じくらいになると、株価の動きが不安定になり、ナイアガラが始まることが多い。