デイトレは損しやすい。損切り貧乏になりやすい。
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デイトレは、損しやすい。
デイトレは、財産を失いやすい。
というのもデイトレでは、売買のタイミングが重要だからだ。
デイトレで利益を出せる銘柄は値動きが激しく、10分先の株価はどうなっているのかわからない。
なので、買い付けるタイミングや、利益を確定するタイミングを間違うと、利益どころかたった数分で大損を食らって、何万円も損切りする羽目になる。
たとえばある銘柄に大きな買い注文が入って、値上がり率ランキングの下位に載ったりすると、「イナゴ投資家たち」が集まって、株価が急騰する。
イナゴ投資家というのはデイトレーダーの一種で、スキャルピングなどの超短期トレードを得意とする投資家達だ。
彼らは急騰する株にイナゴのように集まり、値上がりが止まったらさっさと利益確定し、またすぐに他の株に移っていく。
イナゴ投資家たちは、居合抜きのごとく、値上がり率ランキングをじっと観察していて、動き始めた株を見つけたら、すぐに参戦する。
株価が急騰した理由はどうでもよくて、とにかく上がり始めた株を買い付けて、上昇が止まったら売る。
株価急騰の原因が、その企業に関する良い発表なら、その後も株価がさほど下がらず上がっていくのだが、単に「発表開始」だけでも急騰したりする。
いわゆる「狼煙(のろし)」とか「火柱」みたいな大陽線が出る。
そこでウッカリ飛び乗ったら、10分後には雲行きが怪しくなり、今度はダーッと株価が下がり始めてダラダラ下がっていく。
大陽線発生後、ドーンと下がる5分足チャートの例
買い付け資金は、常に余裕を持たせておかないと、遅れる
イナゴ投資家と呼ばれるデイトレーダー達は、値上がり率ランキングを常に監視していて、動き始めた株があると、すぐにそれを買う。
そのために常に買い付け資金を余らせていて、値上がりが止まるとすぐに売って換金する。
ところがデイトレ茶帯の場合は、常に資金全部を使って株を買い付け、いわゆる「全力買い」してしまっていることが多い。
そのため急騰している株を新しく買い付けるためには、手持ち株をまず売らないといけなかったりする。
そして買い付けのタイミングが遅れ、買い付けた頃には値上がりが止まっていたりする。
もちろん、買い付けたところから株価がさらに上がり続けることもあるが、なかなかそういう幸運は少ない。
というのも株価が上がると集まるイナゴ投資家たちは、株価が下がり始めると一斉に売りに転じるから、ドーンと大陰線が出て、たった5分くらいでも、大きな含み損を抱える羽目になったりする。
もちろん急騰の原因が、企業の何らかの発表であれば、一回下がった株価がまたジリジリと上がり出すのだが、あまり大した発表でなければ、直近の高値を超えず、ダラダラと右肩下がりで株価が下がっていく。
こういう株を買い付けてしまうと、損切りしかないのだけれど、「奇跡」を願ってズルズルと持ち続けて、出血がひどくなったりする。
こういうイナゴ式デイトレーダー達は、寄りつきで上がっている株に飛び乗り、9時半くらいからは利益確定作業に入るため、9時半前後から大陽線が出て、大きく下がることが多い。