デイトレで高値づかみしたら勝ち目は薄い
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デイトレで重要なのは、「値幅が取れるか?」ということだ。
デイトレは、1日で売買を完了することが大前提なので、一日の間に大きく動く銘柄でないと、利益が出ない。
1日で1割も2割も騰がる銘柄というのは、そんなにたくさんないし、あったとしても寄りつきからドーンと上がっていて、参入するタイミングが難しい。
たとえば一日の制限値幅が100円の銘柄で、寄りつきが80円高で始まったとしたら、ストップ高まで騰がっても値幅は20円しかない。
そして上値余地は20円しかないのに、下値余地は180円もあるのだ。
こういう銘柄は、リスクが高すぎてデイトレでは利益が上がらない。
もちろん、ストップ高狙いで、下がってもいくらでもナンピンできるのであれば、挑戦してみても良い。
ただこのやり方は「ストップ高狙い投資法」であって、デイトレ必勝法からは逸脱する。
デイトレをしていたら材料が出て、ストップ高に貼り付いてしまったら、それはそのまま続行すべきだが、最初から高値づかみになるリスクを平気で冒してはダメだ。
高値の株を買う場合は、ストップ高狙い投資法の考え方でやらないといけないので、デイトレ投資法と混同すると失敗する。
というのも、高値づかみをするとデイトレの利点を失うことになるからだ。
デイトレの最大の利点は「負けにくいこと」だ。
デイトレは、ザラ場中に5分足チャートや板情報を見ながら行う。
相場の雰囲気を感じながらできるため、とんでもない暴落に巻き込まれにくくなる。
というのも近年は大抵の証券会社で「フル板サービス」という、ほとんどの注文が並んでいる板情報が使えるようになった。
また歩み値もかなり遡ることができるようになった。
そのため、いつもと様子がおかしければいち早く気がつくことができる。
なので異変に気づいたら、すぐに対処すれば、大損は避けられる。
たまにドカーンと大口が売ってきて、連鎖的に10%も下がってしまうようなケースもあるにはあるし、一時問題になった。
これはあくまでもプログラムエラーであって、しかも特殊な条件下でしか起こらない。
これは株価がずっと連騰していて、かなり高値で揉み合っている時に起こる。
こういうトラブルは、多くの大口投資家が逆指し値注文を入れていないと起こらない。
多くの大口投資家が逆指し値注文を入れて居るから、成り売り注文が連鎖的に発生して、わずか1~2分でドカーンと株価が下がるのだ。
しかし底値辺りでウロウロしている銘柄の場合は、そもそも逆指し値を設定している大口投資家もいないから、こういう連鎖的に暴落するようなことは、滅多に起こらない。
というわけで、安値で揉み合って居る銘柄を狙うデイトレでは、大損しにくいという事が言えるわけだ。
しかし、株価が大幅上昇している銘柄を掴めば、やっぱりデイトレでも大損するリスクは高いし、高値づかみしたらデイトレでは儲からない。