低位株やボロ株では、テクニカル分析は当たらない。
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デイトレ銘柄の株の掲示板などを見ていると、たまにテクニカル分析を持ち出して「この株はそろそろ買われる」「この株は売られすぎだから今が底値」などと主張している投稿者がいる。
ご大層に様々なチャートと分析図を描いて、これからその株が上がるワケを、熱心に解説している投稿者もいる。
ところがこれが、全然当たらないもんだから、こういう投稿者がやってくると、疫病神扱いされていたりする。
残念ながら、デイトレ向きの株・銘柄では、テクニカル分析というのは、殆ど意味をなさない。
というのもテクニカル分析は、売買参加者が常に多いことが前提だからである。
常に一定以上たくさんの買い注文が入ることが必要で、買い手がいなくなったら、売買もテクニカル分析も成立しない。
経済学で言う「市場の失敗」があると、ダメなのだ。
特にデイトレで売買される株・銘柄というのは、一年のウチ、ほんの短期間だけ売買高が何十倍にも増えるが、そのあとはもう見る影も無く閑散取引になることが多い。
株価が上がれば、売買参加者が普段の何十倍にもなって、株価が下がったら、まるでウソのように閑散としてしまうのだ。
だからテクニカル分析による指標を見て、「この株は売られすぎだから、買いが増える」と言ったって、デイトレーダー達はもう、他の銘柄に乗り換えていて、二度と戻ってこない。
つまり低位株やボロ株を、テクニカル分析で捉えても、儲かりはしない。
ボロ株の売買は賑わってるが、テクニカル分析は当たらない
低位株やボロ株には、人気がある銘柄も多い。
人気はあるが、なぜだか株価は上がらない。
低位株やボロ株を売買しているのは、一発逆転を狙っている人ばかりで、毎日奪い合いをしているようだ。
株価が50円前後をウロウロしている株の中には、東証一部上場企業もある。
しかし今は見る影も無く落ちぶれている企業で、こういう企業の株を買う投資家は、起死回生のニュースで株価が戻って、投資資金が何倍にもなることを夢見る投資家も多い。
ただしこういう低位株・ボロ株の売買は、いつ倒産してもおかしくない企業の株が中心だから、やはりテクニカル分析は殆ど当てにならない。
「買われすぎだから、そろそろ売られるのでは?」…という分析は当たっても、「売られすぎだから、そろそろ買いが入るのでは?」…という分析は当たらない。
要するに「株価が下がる分析は当たるが、株価が上がる分析は当たらない」わけだ。
ボロ株でも、売られすぎると株価が上がらなくなるから、やっぱり他の上がっている株の方に資金が移動する。
そうなると、売買参加者が減ってしまうから、売られすぎだから買われるという現象は起こらない。
貸株注意喚起・新規売り停止や、信用取引規制・増し担保規制によって、株価が急落することが多いのも、買い手の数が減って買い手の勢いが衰えるからだろう。
つまり買う人がいなくなったら、株価は絶対に上がらないのであって、この理屈を無視したテクニカル分析は、当たるはずが無いわけだ。