人気化した銘柄は、大引け直前に激しく動く
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大引け前に買いが入って株価が上がる銘柄の話の続き。
大引け直前の10分間は、株価が大きく動く時間帯だ。
特に最近株価が上昇していて、関心が高まっている様な銘柄の場合、最後の10分で株価が上か下に大きく動く。
通常、どの銘柄でも、朝の寄りつき後の30分くらいは株価が大きく動く。
しかし大引け前は、銘柄によって様々だ。
というのも多少取引が閑散化している銘柄の場合は、朝方はそれなり売買があるが、大引け前はあまり動かない。
後場寄りから10分も経ち、13時を過ぎるともう取引がチラホラになり、あとは大引け前に少し動くだけ。
一方、人気化している銘柄の場合、後場は売りの方が強くなって横ばいになるか、多少右下がりになったりするが、大引け前にまた大きな買いが入り始めて株価が跳ねたりする。
こういう動きをする場合は、たいていの場合、中小のファンドとか仕手筋が絡んでいる。
株価をもっと上に引き上げたい勢力がいる銘柄は、売りたいヤツに先に売らせておいてから、安いところを買い集め、最後にドーンと株価を吊り上げに来る。
たとえば右上の歩み値のように、14:45:39のところに8万株くらいの大きな買い(3,000万円分)が出ているが、こういうドデカい買いが続いて、株価がグッと上に持ち上げられる。
なので日中の商いが五分五分で、株価が横ばいであっても、最後にドーンと買いが入って高値引け、と言う形になるわけだ。
では、こういう大引け直前に買いが入りやすい銘柄は、どう見つければよいか。
実は、数日前に急騰した後、しばらくヨコ張っているような銘柄で、こういう買いが入りやすい。
いわゆる「揉み合い上放れ」(もみあい・うわばなれ)というパターンだね。
ちょっと大きく上がって、そこでしばらく揉み揉み。
「あれ?買いが弱っちゃったかな」と思いきや、忘れた頃にまた買いがドーンと入って、株価が急騰。
こういう感じで株価が上がっていく。
ストップ高になった翌日に、なぜかギャップダウンスタートだとか、寄り高になって株価が下がり、マイナス圏で揉み揉み。
あれ、昨日のストップ高は一体何だったのか?と思っていたら、2日後にまた買いがドーンと入って、株価が急騰する。
日経平均株価に採用されているような銘柄だと、こういう動きは滅多にしないのだが、新興株や低位株の場合は、こういうことが良く起こる。
いわゆる「仕手」とか「ファンド」という投資グループが、株をドンドン買うときのパターンの一つだね。
ウイークリートレーダーなどだと、買ったのはよいが、マイナス圏でウロウロしていると嫌になって手仕舞いしがちだ。
けれど、デイトレの場合はマイナス圏で横ばいしていて、後場のどこかで噴き上がる銘柄は、大きな値幅が取れることも多いから、うれしいね。