株価に大きな影響を与えるのは、大口の投資家
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株価が上がるか下がるかは、大口の投資家が左右する。
大型株では、国内の機関投資家の動向や、海外投資家の動向が、大きく影響するし、低位株・小型株でも、大口の動きが重要だ。
大口の投資家が買いに入れば、その株は有望だと考えられるし、大口の投資家が売り始めれば、そろそろ株価は天井かな、と考えられる。
では、大口投資家の動向は何を見ればわかるのかというと、日経平均に関しては、外国人投資家注文動向というデータがある。
これは外資系証券会社10社の寄りつき時点の注文金額を合計したもので、外国の投資家が日本株を買いに入っているか、それとも売りさばこうとしているのかの大きな目安になる。
株式市場中継の番組では、寄り付き前に必ず紹介しているね。
ここで外国人投資家注文動向で買い越しが続けば、海外からの資金流入があるので日本株は上がるし、逆に売り越しが続けば、日本株は下がる可能性が大きい。
もちろん、外国人投資家が売りに転じても、日本国内の機関投資家の買いが勝っておれば、株価はさほど下がらないと言うことも起こるのだが。
一方、デイトレ向きの株・銘柄の売買には、外国人投資家も、機関投資家も参加しない。
というのもデイトレ向きの株・銘柄というのは、非常にリスクが高いから手が出せないのだ。
それでも数百万や数千万円の資金が動き、株価の動向に大きな影響を与えている。
デイトレ銘柄で、大口投資家の動向が見えるのは、歩み値(あゆみね)くらいしかない。
歩み値にたまに表れる、大口の売買が続くと、株価は大きく動くことになる。
歩み値に突然現れる大口の売りが下落の兆候
デイトレの株価に大きな影響を与えるのは、数百万・数千万円規模の売買だ。
時価総額が小さなデイトレ銘柄では、数百万・数千万円規模の注文が入ると、株価が数円から十円以上も動いたりする。
逆指し値注文を連鎖的に誘発させ、株価暴落のキッカケとなるのも、こういう大口投資家の売りだ。
デイトレ銘柄が急騰するのも、急騰した株価が急落するのも、彼ら大口投資家の動向が大きく影響しているので、大口が買っているかどうかが、その後の株価を占う鍵だ。
その動向を表しているのが「歩み値」という情報だが、右の図のように、突然大きな売買が出て来て、株価を一気に下げてしまうから怖い。
こういう風な大口の売りが出始めると、そろそろ利益確定しようとする動きが出て、ある時点からドーンと株価が下がってしまう。
もちろん、こういう大口の売りが出ても、その売りをすぐさま打ち消すような動きがあれば、株価は下がらないでもすむわけだが、大口の売りが頻発し出すともうダメだ。
大口投資家が売り抜けてしまうと、売買参加者が急に減ってしまうので、あとはもう零細投資家同士の、ババの引き合いになってしまう。
つまり、どれくらいの大口がその株を買ったか、そして、どれくらい売ったかというのが、株価を決めるわけだ。
となると問題は、彼ら大口投資家が、何を見て売り始めるかだね。